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【広報取材】サツマ苗供給 注文者自ら苗切り
2025.07.07

営農センターが、組合員向けに行うサツマイモ苗のユニークな供給方法に注目が集まっています。苗の安定供給に毎年応えるとともに、注文者が欲しい時に自ら同センターで苗切りを行うものです。
JA管内の畑は黒ボク土に覆われ、特産のヤマトイモをはじめ、ゴボウやニンジンなどの根菜類の栽培が盛んに行われてきた歴史を持っています。農家の作業負担を軽減と良質な種芋を安定供給するため、同センターが代わりに生産するようになりました。
生産する品種は昔ながらのベニアズマ。回覧などを通じて予約を受け付け、生産計画を立てます。大半は数百本の注文が多いですが、なかには1000本以上注文する組合員さんも数人います。予約本数を基に、毎年3月末から同センターのハウスに温床育苗枠を作り、種芋の伏せこみ作業を行います。作業にはセンター職員や特定非営利活動法人「援農さがみはら」に所属する援農ボランティアも手伝い、昨年度は2万4000本販売するなど、毎年2万本以上をコンスタントに販売しています。
育った苗は、通常であれば供給可能な段階で一斉に刈り取り、注文者へ届けるのが一般的です。しかし、農家によって植える時期などのスケジュールが異なるものです。注文者それぞれのペースでの供給に応えるため、本人が同センターに来所し、自ら苗切り作業を行うようになったといいます。苗切りに不慣れな注文者には、センター職員が苗切りのこつを指南します。
利用する組合員からは「春は土づくりなどの農作業に追われる中、育苗まで手が回らないことが多い。JAに苗の生産をしてもらうことで安心感がある」と話します。
営農経済部営農支援課の坂本貴司課長は「苗の安定供給を通じて組合員の期待に応えていきたい」と話しています。