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【広報取材】地場産使い親子カフェ

看板メニューの桑茶入りパスタ

 

 相模原市中央区で、老舗旅館の大広間を活用した親子カフェ「あそびこ」が今年2月にオープンし、注目を集めています。運営するのは全員が市内在住で、自身の子どもを育てる30~40代の元保育士5人。市内産を使ったランチメニューと母親目線のホスピタリティで、地域の母親たちへ市内産食材を通じた安らぎの空間を提供しています。

 カフェを運営する5人は全員、同じ保育園で働いていた元保育士。1~20歳までの子どもを育てるママ友でもあります。「保育士資格を生かした子育てサロンのような店舗を展開したい」と、開業に向けて場所や運営コンセプトなどを模索していました。

 一方、相模川のほとりで約220年続く割烹旅館「旭屋」は、新型コロナウイルス禍による休業を経て、元ホテルマンの原健二総支配人に運営を託し、昨年から営業を再開。週末に来客を見込める状況でした。そこで、両者が縁あって出会い、稼働率が落ちる平日の日中を間借りする形でカフェのオープンへとこぎ着けました。

 店名には「ちょっと遊びに行こっ!」という、「親子連れでも気軽に遊びに来てほしい」「気兼ねなく過ごせる場になれば」という願いが込められています。

 同旅館では地産地消に貢献するため、同市でかつて盛んだった養蚕にちなみ、餌となる桑の葉を生地に練り込んだ桑茶うどんを提供していました。これをヒントに、カフェで最適なパスタに応用できないか試行錯誤し、看板メニューとなる“桑茶パスタ”を考案しました。

 桑茶はビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富でノンカフェインのため、子どもにも安心です。また、デザートのヨーグルトに添えるバナナ・ブルーベリー・イチゴのソースはいずれも市内産を使用し、濃厚な味わいを楽しむことができます。

 会場となる大宴会場には、キッズスペースを展開して子ども向けの可愛らしい飾りを施します。ブロックや縫いぐるみ、おもちゃを設置し、授乳室やおむつ替えスペースも完備。母親がゆっくりと食事を楽しんでもらえるよう、スタッフが母親に代わって子どもを見守ることもあります。互いに同じ世代のため、すぐに打ち解けられるのが魅力で、育児に関する話に花を咲かせています。

 オープンから約5カ月。近所でもカフェの存在が知られるようになり、地元住民の来店も増えつつあります。原支配人は「親子だけでなく、地域に愛されるカフェとしても根付いていければ」と期待を寄せています。 スタッフの一人、加藤貴子さんは「落ち着いた空間なので、お子さまの“お出かけデビュー”にぜひ活用してほしい。母親の皆さんには、地元の食材のおいしさをゆっくり楽しんでもらいたい」と、呼びかけています。