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【広報取材】地場産を取り入れた病院食が好評

組合員から預かったネギを確認する営農センター職員

 相模原協同病院が病院食に取り入れる地場野菜が患者から好評です。20年ほど前から地産地消を取り入れた魅力的な病院食が、患者から同院が支持される理由の一つになっています。

 同院では「入院患者に新鮮でおいしく、安全な地場野菜を食べてもらいたい」と、2005年から病院食に地産地消の取り組みを導入。当時、旭支店の組合員有志から協力を得て、病院食へ地元野菜の使用が始まりました。2022年度からは、JA営農センターがその役目を引き継ぎました。

 現在、野菜の納品は月・水・金曜日の週3回が基本。1カ月前に同院から必要とする野菜の暫定品目・数量などの相談があり、それに基づき同センターが組合員に出荷の声かけをし、センター職員が同院へ持ち込みます。

 品目は、ジャガイモやキャベツ、ニンジンなど7種類。旬の時期により異なりますが、主菜から薬味まで様々な食べ方ができるネギは通年で引き合いがあります。2024年度はネギ71トン、ニンジン57トンを納品しました。

 入院患者にとって、入院生活中の楽しみの一つは食事。安全・安心、素材の新鮮さを売りにする食事は、一般食や治療食を含めて1回あたり約200~270食を調理します。地元野菜をたっぷり使ったあんかけ焼きそばや八宝菜、大玉のキャベツで包んだロールキャベツなどが人気です。

患者からは「JAの野菜だから、安心して食べることができる」「病院食に生野菜が提供されるのは珍しいのではないか」などの声が届いています。 

 同院では、栄養室職員の食農教育にも力を入れています。組合員やJA職員の指導の下、近所の畑でダイコンやアレッタ、ブロッコリーの収穫体験を行ってきました。食に携わる職員が生産現場を知り、野菜の育ちなどを肌で感じられるのは、JAグループが運営する病院ならではの取り組みと言えます。

 同院へネギを出荷する鈴木篤史さんは「患者さんには栄養満点の地元野菜で、少しでも体調回復のお手伝いができれば」と話しています。

 同院栄養室の加藤由起次長は「長年にわたって協力いただいている農家とJAに感謝したい。素材を生かした調理を心がけ、患者の健康に貢献していきたい」と力を込めています。