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【広報取材】若手の職場定着向上 先輩が悩み解決手助け

互いの近況を話し合う職員

 JAでは、先輩職員が後輩職員の課題解決や悩み解消、成長をサポートするため「メンター制度」を2020年度に導入し、若手職員の職場定着率向上など一定の成果を上げています。

 JAでは若手~中堅職員が参加し、事業運営や職場改善、人事制度などについて研究・検討する「職場改善プロジェクト」を2018年度に発足し、同制度の導入に向けた取り組みを始めました。

 同プロジェクトでは、JAが全職員に対して行っているストレスチェックの結果を分析。慢性的な人手不足による疲労・ストレスが若手職員の仕事満足度が低い状態につながっていると結論付けました。その結果を踏まえ、「職員同士が支え合い、共に成長できる」「いきいきとした職場を作るための土壌作り」をテーマに同制度の導入を決めました。

 先輩役(メンター)は入職後平均9年目の職員が担当し、後輩職員(メンティー)は新採用・中途採用1年目の職員。二人の関係は仕事の指示系統や評価など、利害関係のない組み合わせです。期間は1、2年で、メンターは立候補や前任者からの推薦で選ばれます。就任後、日本メンター協会主催の養成講座を受け、コミュニケーションスキルを学びます。これまでメンター26人が56人のメンティーを受け持ってきました。

 面談は月1回、互いの配属部署を中心に30分~1時間程度を業務時間内に実施。互いに仕事・プライべート関係なく何でも話せる信頼関係を築くことを重要視しています。メンティーにとっては気軽に相談できる相手がいる安心感、メンターの知識経験を通じた視野拡大、コミュニケーション能力の向上が期待されます。

 制度導入後は離職率が減少するとともに、メンターの自主性や責任感向上にもつながりました。2023年12月、メンティーに対して行ったアンケートでは「仕事以外にもプライベートな話を相談できる」「家族・同僚などに相談できないことも話せる」など好評です。 JA人事課では「メンター制度を通じて若手職員が安心して働ける職場づくりを目指していきたい」と話しています。