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【広報取材】作業依頼にマッチング

キウイフルーツの摘蕾作業をする援農ボランティア

 JA管内で、農家の高齢化などによる人手不足や農地保全などに貢献する特定非営利法人「援農さがみはら」は、援農ボランティアの派遣を通じて農家の作業効率アップに貢献し、農家の所得向上に寄与しています。

 同法人は2005年に発足。会員は同ボランティアの育成を目指してJAと相模原市が協力して開く「市民農業研修講座」の卒業生が加入します。同講座は1995年にスタートし、これまで700人以上の卒業生を輩出しています。直近5年間の年平均派遣実績は、援農要請農家が32軒で、延べ2095人にのぼります。

 同ボランティアの派遣は、組合員からの援農依頼を受け付けたJAから同法人への連絡に基づいて行います。同法人が作業依頼を会員へ連絡し、参加希望を募る手上げ方式。作業内容よっては、グループリーダーで話し合って決めてもらうこともあります。

 今年4月現在の会員は84人で、女性は27人が在籍。毎年、会員へ援農ボランティアの登録申請書の提出を求め、会員は参加可能曜日や地区、希望作業や品目などを申告します。「とにかく体を使う力仕事が好き」「丁寧で細かい作業が得意」など会員のプロフィールを把握します。これに加え、普段の仕事ぶりや派遣先組合員の声も、会員の特徴を掴むために取り入れます。

 一方、派遣依頼元の組合員に対しては、依頼時に具体的な作業内容の教示を求めます。作業内容に対してマッチングした会員を派遣し、組合員の期待に少しでも応えるためです。こうした取り組みが組合員からも好評で「毎回の作業時にとても助かっています」「自分たちだけではこなしきれない」「いつも来てくれる会員を指名したい」など、欠かせない存在に成長しました。

 4月中旬には、相模原市南区のキウイフルーツ農家の圃場で同ボランティア2人が摘蕾作業を応援。農家の具体的な作業指示に基づき、慎重に作業を進めていました。

 この日参加した援農ボランティアの一人である石倉秀雄さんは、「細かい作業が好きで、果樹の作業では大切な果実を傷つけないよう丁寧な作業を心掛けたい」と力を込めています。

 同法人の望月宗彦理事長は「会員個々のスキルアップや仕事ぶりを発揮し、農家さんを応援していきたい」と期待しています。