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【広報取材】市内産をふんだんに 米粉パンが人気

こだわりの商品を手にする坂元さん

 

 相模原市中央区で、市内産の米粉を使ったベーグルやパンなどを製造・販売する「米粉パン米来(べえぐる)」は今年創業15周年を迎えました。米粉だけでなく具材も市内産を多く取り入れた商品が消費者の心を掴んでいます。

 同店を運営するLOV㈱の坂元智香さんは、学校卒業後に一般企業で勤務していましたが、2010年に一念発起して独立。当時「米を使って何かできないか」と考え、小麦粉と米粉を混ぜたベーグルを調理することを思い立ちました。

 ベーグルを作るうえで最も大切な市内産の米粉は、大沢地区の農家、中里修二さんから取り寄せています。店舗の立ち上げ前に、買い物で訪れていた市内農家の直売所で中里さんを紹介してもらいました。現在は1カ月ごとに神奈川県の奨励品種である「はるみ」「てんこもり」を30kg入荷し、精米・製粉は自ら行います。粒子の細かい方が膨らみやすい性質があり、製造するベーグル・パンにより、米粉の粗さを変えるこだわりを見せています。

 新メニューの開発では、JA農産物直売所「ベジたべーな」をはじめとした市内産の農産物が手に入る店舗を巡り、店頭に並ぶ旬の素材からヒントを得て開発に取り組みます。ベーグルやパンの色は焼き上げると茶色に仕上がりがちですが、そのイメージを打破するため、素材が持つ赤や緑などの色味を最大限生かそうと努力しています。

 「さまざまなシチュエーションで食べてもらいたい」と、同店が持つフレーバーは定番品から季節限定品など約300種類にものぼります。これからの時期はブルーベリーやモロヘイヤ、トマトなどを予定。バリエーションとして、シフォンケーキやペット向けのクッキーなども手掛け、こちらも好評です。

 同店は女性が開発に貢献した商品を県が認定する「神奈川なでしこブランド」や「さがみはらSDGsパートナー」にも登録され、常連客もついています。主な販路は、都内および県内の百貨店や複数のショッピングモール、通信販売など。店頭販売は毎週日曜日の午前10時から午後6時30分まで。

 中里さんは「おいしいベーグルやパンで、市内産米の魅力を広めてほしい」と坂元さんにエールを送っています。 一方、坂元代表は「消費者にはベーグルやパンを通じて、豊かな相模原の恵みを感じてほしい」と話しています。