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【広報取材】米収穫本格化 援農ボラ活用で作業順調

JA管内では9月中旬から2025年度産米の収穫が本格化し、生産者は作業に追われています。新磯地区で「キヌヒカリ」や「喜寿もち」、神奈川県の奨励品種の「はるみ」「てんこもり」など4品種を育てる西山和秀さん宅でも、消費者が待ち望んでいる新米を届けるため、援農ボランティアを活用した収穫作業が本格化しています。
西山さん宅は同地区の水田地帯の一角に位置し、2008年に幕を下ろすまでは酪農も営んでいて、幼少期には乳牛の世話をしながら手植えで田植え作業も行っていました。かつて乳牛を飼育していた約300㎡の牛舎を改築し、建物内には米生産に必要な農業機械が整然と並んでいます。色彩選別機を導入するなど、良質な米を消費者に届けるための投資も行っています。また、作業の合間を縫って地元小学校の食農教育に協力し、米作りの指導にも長年携わっています。
今年、自身の他に水田を所有する地域住民から耕作依頼があった圃場を含め、計5haを耕作。圃場では鶏ふんを多く投入するなど、有機質を重視した土づくりを心掛けています。今後は土壌診断をもっと活用していく考えで、今後は高温耐性品種の導入も検討しています。
10月中旬まで約1カ月続く収穫作業では、西山さんがコンバインを運転し、NPO法人「援農さがみはら」に応援依頼した2、3人の援農ボランティアがそのサポートに加わります。昨年の収穫量は約23tだったが、今年は稲の「分げつ」と粒の量が多いそうで、約25tの収穫を期待しています。
出荷先はJAを通じた県内学校給食への供給と相模大野の市アンテナショップ「sagamix(サガミックス)」、複数の市内飲食店にも出荷しています。
西山さんは「長年にわたり作業を手伝ってくれる援農ボランティアの皆さんにまずは感謝したい。消費者が待ち望んでいる新米を早く届けたい。今後は農地の集約化を目指し、コストダウンを図りたい」と話しています。